亡くなった父は草花が好きだった。
それだけでなく庭にも木々を植え、狭いのに不釣り合いな大きな庭石も置いて、そういうのにはまったくありがたみを感じない母と私は、またそんなもの。。。。といつも苦々しく思っていた。
どうせなら春なら苺とか、夏はきゅうりやナス、ミニトマトの苗一本でも植えてくれれば、食卓の彩にもなって実用的でいいのにと何度言っても聞いてくれなかった(一、二度くらいはきゅうりとミニトマト植えてくれたけど)
このチューリップは一昨年の春に父が植えたのを撮った一枚、
いつもは無視なんだけど、白い色と花びらのフチがギザギザで珍しくて父に声をかけた |
まさかね、ここから二年も経たずに死ぬとは思わなかった。
草花はきれいだよ、でもそういうのが大量に残され、その世話をする気のない家族にとっては処分に困るのがホントのところ。
植物だって生きてるわけだし。
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久しぶりに青猫さんのブログを読んだ。お父さんが亡くなった記事を再び読み返してみると、やっぱりウチの父もまったく同じ症状、経緯だったなと再確認した。
咳が止まらなくなって、呼吸困難になり、救急車で運ばれ検査、肺に水がたまっていて心不全と言われた。黒猫さんのお父さんは2週間で退院、ウチの父は3週間で退院の予定だった。
「心不全」て心臓の不全で、具体的に心臓のどこが何が悪いのかは調べないと診断はつかない。
肺にたまった水を抜きつつ、検査を受けて良くなると思われていた黒猫さんのお父さんは突然亡くなって、ウチの父は一度意識不明になったものの、数日後に意識を取り戻し約3ヶ月間生き延びた。
それ以外にも同じだったのは「金(カネ)のなる木」があったことかな。ウチにもこの木がある。父が大切にしていた木だ。
青猫さんのお父さんは誰かからもらって気に入っていたわけではないらしいが、青猫さんは亡くなった後、別の鉢に植え替えてあげていた。
「金のなる木」の正式名は別にあると思うが、幹の白っぽい色や質感、ツヤツヤした緑色の肉厚の葉から南方の木だと予想しているが、この木は私が実家にいた頃からすでにあった。
こんなふうにね、お金が生ってくれたら |
「金のなる木」という名に反して、父にも私たちにも一切金運が向くことなく、木ばかり成長して、それ以上大きくしないためかずっと鉢植えにしていたみたいだけど、それでも大きくなって、最後は抱えきれないほどのものすごいデカイ植木鉢になっていた。
父は高齢で足も悪くなりつつあったのに、水やりはもちろん、そのデカくて重い植木鉢を台車に乗せて日当たりの良い所に移動させかいがいしく世話をしていた。
冬になれば室内に移動させ、しかも冷蔵庫より大きいガラス張りの温室を買って入れ大切に扱った。
そのたびに母も私もチッ、という目で見ていた「金のなる木」、
今後はどうすればいいのよ~。
ハァ~ |
私は青猫さんのように植え替えしてあげる気はない。
欲しい人がいたら、あげたい!持っていってくれるだけでもありがたいけど、無理だろうな。。。
父が亡くなった今はそのままにしておくしかないだろうけど、枯れていくのを見るというのもねぇ。。。。ホント困る。