勧められたとはいえ、母が大学病院の治療じゃなく民間療法(鍼灸)を選んだ理由
大学病院の検査の結果が出るまでが長く、その間何の治療も受けられず、痛がる母を見て
近所のおばあさんが勧めてくれた鍼灸院へ行くことに決めた、灸を立てれば体に跡が残り
大学病院での治療は受けられない、それは賭けだった、と聞いていたが、
実際はそのおばあさんが毎日毎日「灸を立てに行こう」と誘いに来たんだって。
で、結局根負けして行くことになったらしい(笑)
民間療法を選択した以上は後戻り出来ないから、迷った末の選択ではあったんだろうけど
その結果「寛解」したんだから、そのおばあさんに感謝だし、運も良かったんだなと思う。
「毎日来い!」と言った鍼灸院のその治療家はどう偏屈だったのか?
自宅で開業していたその治療家は相当傲慢だったらしい。
言葉使いや態度もそうだけど、自宅で開業していたから診療中でも知り合いとか誰かが訪ねて来ると
患者が待ってるにもかかわらず、お茶飲みと始めてほったらかしだったらしい。
我儘、気儘な治療家。
だけど腕が良いからか患者は引きも切らず、そんな理不尽なことをされても誰も文句も言わず待ってたらしいよ。
母も最初はそういう乱暴な言葉にビビったけど、何度か通ううちにいろいろと話しをしてくれて
「必ず治してやるから」と言ってくれたらしい。
「灸を立てる」は体のどこに、何か所くらいやったのか?
灸を立てたのは体のあちこち(母の記憶がおぼろげ)、最後はいつも頭だったらしい。
「えっ、髪燃えないの?」「途中で消すから大丈夫」なるほど(笑)
で、灸を立てるだけじゃなく、鍼も打ってくれたんだって。
中国鍼で10cmくらいの長さの。それをツボに打つと(悪い所だと)ススっと中に入っていって全然痛くないんだって。
私は若い頃興味本位で鍼を打たれたことがあるけど、刺されるのは痛くないけど、それをグリグリっと動かされると痛いんだよね。
それは鍼が効いているからという説明を受けたけど嫌だなと思った記憶がある。ずいぶんと違うな。
治療家が「毎日来い!」と言った意味
その治療家の治療法は「脈診」といってまず患者の脈を診てから治療をする診察だったらしい。
母は「軍隊上がり」と言っていたけど、第二次世界大戦中に医師?治療家として従軍していたみたいだ。
だから言葉使いも荒かったのかもしれない。
どのくらいの頻度で通えば良いか聞いた母に「毎日来い!」と言ったのは、「脈診」という治療法だから
間を置かずに通ってもらった方が、患者の健康状態、変化を診てとれる、というのがあったからみたいだ。
母のように深刻な症状だけでなく、風邪を引いただけでも、一家でそこに通う人もいたらしいよ。
それだけ腕が良い、信頼されているってことだったと思う。
リュウマチになったのは「根性が悪いからだ」と母に言った治療家
通っているうちに母と治療家の間の壁も薄くなった頃「何でこんな病気になってしまったんだろう」と母が聞いたら「根性が悪いからだ!」と言った治療家。
「私は誰にも意地悪なことはしていない」と母が返したら「そういう意味じゃなくて、何でもかんでも自分でやろうとするからだ、誰か人に頼ることをしないからだ」と言ったんだって。
膠原病(のひとつリュウマチ)の発症原因はいろいろあるんだろうけど、どんな病気でもストレスとか過労とか無関係ではないよね。
確かに当時の母は子育て、家事、仕事、親戚や世間付き合いとかいろんなことで大変でストレスな環境だった。
治療4ヶ月目に痛みがふっと消えた母のその後
痛みが消えたその後も治療家からは通うように言われたんだって。
でも喉元過ぎれば、、、じゃないけど、痛みが消え日常に忙殺されるとつい後回しにしちゃうよね。
だからその後は一度も行かなかったらしい。
で、現在の母は治療不可能な難病を患っている。
なぜそんな病気になってしまったのか、、、やっぱり「根性が悪いから」かもしれない。
母の話を聞いて思ったこと、自分のこの症状を振り返って思うこと
リュウマチで医者の治療を受け、最後は大学病院にまで通ったのに50代で亡くなった母方の親戚。
私が過去何度か会った時は激痩せしていたり、指が全て曲がっていたり、最後は顔がまん丸になっていたりしていた。
母は鍼灸院に通ったことで薬を飲まずにリュウマチが寛解したのが良かったと言っている。
なぜなら今は難病でステロイドを含むいろんな薬を飲んでいて止めるわけにはいかないからだ。
それで症状を抑えられればいいけど、じわじわと進行しているのが現状なんだよね。
もし治療家に言われたように寛解後も通っていれば「根性が悪い」環境を見直せたかもしれないし、結果難病にかかることもなかったんじゃないか、、、と思えたりして。
まあわからないけど、その親戚の人も伝え聞く限りでは「根性が悪い」環境にあったみたいだ。
わかっていても自分第一でストレス無く生活するというのは難しいことだよねぇ。
ケガとか外傷は別にして、病気になるっていうのは日々の何らかの積み重ねの結果のような気がする。
私の前十字じん帯損傷も起こったのは突然でも、あの時!という思い当たるふしがあるし
脊柱管狭窄症にしても加齢とは言っても何かが影響してるはずだし、
生まれつきという臼蓋形成不全にしたって、こうなるまでそんなことは知らず、意識せず、体育の時間も部活も普通にやって水泳だってずっとやってきた、
ひょっとしたらこのまま終えられたかもしれない人生が、日常のほんのちょっとした何かが影響したんじゃないだろうか?
体質や遺伝もあるだろうから何とも言えないけど、その日常の何かに気づいて、おかしいと思ったら後回しにせず対処する、、、すれば良かったなと今は思うよ。