宮殿の叔母から電話があって父の様子を聞かれた。
面会できないから何とも言えず、会話が出来る、ご飯が食べられるようになった、とは聞いてもどの程度なのかわからない。
聞いたことに対して「うん」という返事でも会話だろうし、一口食べてもご飯が食べられるようになった、、、だろうし。
ただ、起き上がれず、もう2ヶ月以上もベッドの上で、酸素マスクも取れず、高齢だし、良くなる可能性は低いと思ってる。
悲しいのは、いつになるのか、もし今後面会出来たとして、たぶん家族の顔も覚えてないんだろうなということだ。
面会して少しでも家族と話しが出来れば、ベッドから起き上がれない状況は変わらないかもしれないけど、少しは気力も出て、父の気持ちも違うと思うんだよね。
それが出来ないのが残念というか、コロナじゃなければ。。。。と思う。
最近叔母の親戚でも病気で亡くなった人がいて、その人は大学病院の一日5万円の個室に入院、面会は自由だったそうで、やっぱり地獄の沙汰も金次第だね、というような会話をした。
その後、叔母から電話があったことを母に伝えた。個室5万円で面会自由だったらしいよと話したら、母から似たような話を聞いた。
母の従兄が体調が悪く、陸の孤島の大病院に検査入院した時の話。
あちこち検査しても悪いところは見つからず、退院して下さいとなったらしいのだが、
従兄はどうしても気がかりなことがあって、もっと検査してもらいたいと言ったそうな。
そしたら一日10万円の個室に入って念入りに検査をした結果、悪いところが見つかって治療して治ったという話。
一日10万円の個室ともなると、病院のどんなにエライ人でも、みんな入り口で「〇〇科の〇〇の〇〇です」と名乗って深くお辞儀をして入室して来たそうな。
同じ陸の孤島の大病院でも、母が入院して手術後に入った一日1万円の個室は(部屋のグレードはともかく)、看護師がドアもノックせずいきなり入ってくるので驚いた。これじゃあ大部屋と変わらない。
個室でもこんな扱いか?
ウチだけか?
と思っていたら、他の個室からも苦情が出て、その後ノックして入ってくるようになった。
治療を受けたその従兄は今も元気で
「〇〇ちゃん(←母の名前)やっぱり金(カネ)だよ!」と言ったそうな。
入院の病棟でのアナウンスは必ず最初に「患者様・・・・」と様をつけて呼びかけるが、「様」をつけてくれるほどの扱いはされない。
陸の孤島の大病院は重病で入院生活の長い人が多いから、肉体的にも精神的にも辛くなるし、直な患者ばかりじゃない。
看護師もビジネスライクで冷たい人もいる、天使ではない。
「お前ら、俺たちが入院してるから給料出るんだからな」と患者が看護師に文句を言っていた場面も見たことがある。
そんな場所でも、一日10万円の個室というのはさすが威力があるんだな。
お金は全てではなし、お金をかけても治らない時は治らないだろうし。
でもお金があれば大抵のことはどうにかなるし、「地獄の沙汰も金次第」はやっぱりそうだなとあらためて思った話だった。