母に最初に送った手帳型スマホカバー(左側)と2回目に送った磁石無しのカバー(右側)
左側は予想通りの質感と色だった。やや渋い落ち着いた赤で高齢の母が使ってもおかしくない。490円というコスパの良さ(買った当時の値段)から言えば十分だ。
右側は素材が皮なので高級感がある。色はやや朱色っぽい赤で、手帳型でもベルトが無い分スリムに見えておしゃれだ。(1800円もするだけあって)
やっぱり赤い色というのは元気が出て気持ちを明るくさせる、良い色だと思う。
機能的な不満は特に感じない。強いて言えば、千円くらいで買えるような磁石無しの手帳型のケースの種類を増やして欲しい、という点くらいだ。
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母の胸にはICDという機械が埋め込まれていて、日常的な制約がいろいろとある。
磁石もそのひとつで、イヤフォンなんかも挿しては使えない。
たぶんペースメーカーを入れてる人も同じじゃないかなと思う。
ICDとペースメーカーはどう違うのか、、、、、その役割や機能的なことは説明できないけど、
まず大きさが違う。
ペースメーカーは薄く小さいので胸に入れていてもほとんどわからない。
でもICDはサトウの切り餅くらいの大きさと厚みがあるのでポッコリと膨らんで見た目でもわかる。
なので、入れた時の違和感も大きくて、母も入れて一年ほどは痛みがあってずっと悩んでいた。
痛みが消えない人もいるようで、緩和する手術もあるようだ。
で、これは小耳に挟んだことで(私の記憶も薄れていて)、種類にもよるだろうし正確な話ではないんだけど
そのICDの装置の正規の価格は、5、6百万円だった。
そんな超高額な装置、仮に健康保険負担の3割だとしても150~180万円もするじゃん、どうしよう!と焦ったが、
これが役所に身体障碍者として申請することで認められれば価格はぐっと下がる。
年齢や収入も関係するかもしれない。
当時母は身体障碍者一級と認定され、現実的な(支払える)価格になった。
もしこういう制度がなければ、お金の無い人は死ぬしかない。。。。母は生きていなかった。
本当にありがたいと思った。
ICDほどではないにしても、ペースメーカーも4、5百万すると聞いた気がする。
それもいろんな制度のおかげで正規の価格よりずっと安くなる。
田舎は高齢者が多いせいか、ウチの近所にはペースメーカーを入れてる人が3人いる。
たぶん範囲を広げれば、少なくはない人数になるかもしれない。
ICDもペースメーカーも部分麻酔の手術だけど、
母の場合、最悪心臓が止まらないような装置をつけて手術を行った。
手術中は意識があるため、医師たちの会話はまる聞こえだ。
たぶん、ペースメーカーよりは手術件数もぐっと少なく、医師の経験を積む場でもあるため、
熟練医師の指導のもとに新人医師がICDの埋め込みをやったんだけど、
装置を胸に押し込んだ時に新人医師が「失敗したかもしれない!」と口走ったのが聞こえて、母は愕然としたらしい。
母は、サトウの切り餅みたいな装置が胸に入った違和感、痛み、見た目の変化もあり、何より「失敗したかも」という医師の言葉が頭にこびりついていて
たぶん今でもその医師のせいで装置がちゃんと入れられなかったと思い込んでいる(苦笑)
母にしかわからない感覚だから何とも言えないけど、その装置のおかげで生きていられるのだから感謝している。