スーパーラ〇フの出入り口前には、ホップステップジャンプの3歩で渡れるほどの超短い横断歩道がある。
誰もいなければ信号が赤でも渡ってしまうのだが、律儀に青になるのを待ってる人がいると私も合わせざるを得ない(杖も持ってる身だし)
そうやってその日も、あ~早く青になってくれないかな(足も痛いし)と皆さまと一緒にぼ~っと待っていたら
一瞬、錯覚かと思ったのだが、腰を折り曲げた小柄なおば様が赤信号無視で静々とスローモーションのようにこちら側に渡ってくるではないか。
タイミング悪く、そこに車が入ってきたけど、慌てる風でもなく静々と歩いてくる。よくよく見たら手には白杖が。。。。目が見えないんだ。。。
そしてこちら側に着くと「どなたかラ〇フの入り口まで案内して下さらない?」と声を上げた。
信号待ちのお客さんはそこそこいるのに、誰もそれに応えない。だから私がいいですよ、とおば様を入り口まで誘導した。
ほんとはおば様の手をひいて、エレベーターまで案内したかったのだが、私も左手に買い物袋(この日は味噌とかバナナとかまた重い物を持っていた)右手に杖でふさがっていて、
おば様も右手に杖、左手に買い物袋だった。
幸い入り口までは約3mほどで、足元には点字ブロックがついている。
でもその両側には自転車がギリギリまで並べてあり、人の出入りもありで横にも並べず、途中までの声での誘導しかできなかった。
それでもおば様は明るく「お豆腐買い忘れちゃって~」と喋ってくれた。そうか、途中から戻って来たんだ。点字ブロックを頼りにここまで来たんだろうけど、命がけだよなあ。
私は自分の足がこうなってみて、人の親切、やさしさも身に染みたし、似たような人たちの辛さ、大変さにも気づいた。だから出来ることは手を貸してあげたい。
点字ブロックの凹凸ですら今の私の足には辛い。高齢のおば様の足にだって必要なものではあっても歩きにくいだろうな。
おば様が声を上げる前に世話を焼き過ぎるくらいの世の中になればいいのにと思う。